コロナ関連
はじめに 最近、速水融『日本を襲ったスペイン・インフルエンザ』(藤原書店、2006)を読み返した。第一次世界大戦末期の1918年から終戦直後の1920年まで世界的に流行した、「スペイン風邪」ともいわれたインフルエンザの、日本での状況について述べた本であ…
目 次 先進国のあいだでもコロナの被害状況が大きくちがう 主要国の人口100万あたり新型コロナ死者数 被害の程度で3つのグループに分ける 社会の特徴のちがいとコロナの被害 裏付けとなる社会統計のデータはないか 乳児死亡率 アメリカの乳児死亡率の高さ …
「感染症の大流行がその後の社会に与えた影響」を考えるうえで、よく引き合いに出される「中世ヨーロッパのペスト」の事例。これは、じつはあまり参考にならない。発展途上の新興地域だった当時のヨーロッパと、成熟社会の現代の先進国とでは、条件がちがい…
目 次 マスクと手洗い 感染は自業自得か 人口あたりの感染者数 東アジアの共通性 個人主義が弱く、かつ経済発展が進んでいる 東アジア的アプローチの限界 合理的アプローチが弱かった日本 マスクと手洗い 「ファクターX」とは、ノーベル賞の山中伸弥教授が…
当ブログでは、このところ「感染症とは人類にとって何か」というテーマに沿った記事を続けてアップしています。2020年4月19日の記事では「感染症は、文明に必然的に伴う副作用」であるという、基本となる見方を述べました。4月23日には「とくに知っておくべ…
先日(2020年4月19日)、当ブログでは「感染症は、文明に必然的に伴う副作用である」ということを述べた記事をアップしました。本記事は、その続きです。「感染症とは人類にとって何か」を考える前提となる、とくに知っておくべき、甚大な被害をもたらした世…
「感染症とは人間にとって何か」ということを、新型コロナの問題に直面している今、考えてみたいと思います。私の場合は、それを世界史を通して考える、ということになります。 目 次 感染症は文明の副作用 都市文明以前・以後 絶えず苦しんできた歴史 「文…