そういち総研

世界史をベースに社会の知識をお届け。

現代社会・時事問題

都市への集中・都市化は、はたして「異常」なのか? 都市の歴史から考える

目 次 「アンチ都市」の主張 文明の副作用をどうするか メソポタミア文明の都市化率 100万人都市ローマという到達点 1800年代ロンドンの環境改善 文明国で都市が衰退した事例 都市が衰退するのは、きびしい・不幸な時代 「アンチ都市」の主張 日本経済新聞(…

デヴィッド・グレーバー『ブルシット・ジョブ』 「どうでもいい仕事」が蔓延する現代社会

目 次 「どうでもいい仕事」が増えている 昔はコンプライアンス部なんてなかった 「社会に必要な仕事」の待遇 現象に名前をあたえて問題提起した ブルシット・ジョブは、先進国におけるレント(利権)の肥大化 仕事の本質は「苦行」ではなく「ケア」 良書だ…

少子化の根底にある「リスク回避」と「世間体」 山田昌弘『日本の少子化対策はなぜ失敗したのか?』より

社会学者・山田昌弘の『日本の少子化対策はなぜ失敗したのか?』(光文社新書、以下本書という)を読んだ。サブタイトルの「結婚・出産が回避される本当の原因」について論じた本。少子化だけでなく、さまざまな問題にかかわる日本社会の特質について考えさ…

「コロナ以後」を考えるための感染症の歴史的事例・「中世のペスト」より「ビザンツのペスト」が参考に

「感染症の大流行がその後の社会に与えた影響」を考えるうえで、よく引き合いに出される「中世ヨーロッパのペスト」の事例。これは、じつはあまり参考にならない。発展途上の新興地域だった当時のヨーロッパと、成熟社会の現代の先進国とでは、条件がちがい…

ファクターXの根底にあるのは「個人主義の弱さ」「同調圧力」か?

目 次 マスクと手洗い 感染は自業自得か 人口あたりの感染者数 東アジアの共通性 個人主義が弱く、かつ経済発展が進んでいる 東アジア的アプローチの限界 合理的アプローチが弱かった日本 マスクと手洗い 「ファクターX」とは、ノーベル賞の山中伸弥教授が…

感染症によって、世界はどう変わってきたか。新型コロナ以後どうなるのか

当ブログでは、このところ「感染症とは人類にとって何か」というテーマに沿った記事を続けてアップしています。2020年4月19日の記事では「感染症は、文明に必然的に伴う副作用」であるという、基本となる見方を述べました。4月23日には「とくに知っておくべ…

感染症は、文明に必然的に伴う副作用である。それを新型コロナを通じて再認識した。

「感染症とは人間にとって何か」ということを、新型コロナの問題に直面している今、考えてみたいと思います。私の場合は、それを世界史を通して考える、ということになります。 目 次 感染症は文明の副作用 都市文明以前・以後 絶えず苦しんできた歴史 「文…

専制(独裁)国家・中国の社会構造と行動の特徴 新型コロナウイルス(新型肺炎)への対応からみえるもの

今回の新型コロナウイルス(新型肺炎)の問題への一連の対応には、中国の社会構造や行動パターンの特徴がよくあらわれている。それは一言でいえば「やはり中国は独裁(専制)国家」ということだ。そして、中国と対比することで、日本の特徴もみえてくる。日…

日本と世界の文化で創造の活力が低下している? 今年見た展示などを振り返って・高畑勲展ほか

今年2019年に見にいったいくつかの展示や作品……建設中の国立競技場、高畑勲展、建築家のアアルトやル・コルビュジエ、現代芸術のトム・サックス展。どれも興味深かった。一方で「今の時代は画期的な新しいものが生まれにくくなっている」という、創造におけ…

久し振りの「怒れる若者」 グレタ・トゥンベリさんの演説

かつての「怒れる若者」の時代 9月23日、国連の「気候行動サミット」で怒っていたグレタ・トゥンペリさん。16歳、スウェーデンの環境活動家。おそらく今の世界で一番有名な環境活動家だ。集まったエライ人たち――結局何も決められなかった――に対し「あなたた…